考えただけで動く電動車椅子!
理研BSI-トヨタ連携センターの開発した非侵襲BMI連携ユニットは、
信号処理技術を駆使して、125ミリ秒という短時間に脳波を解析し、
前進、右・左の信号を抽出することに成功しました。
このユニットは車いすを足、右手左手を動かすイメージで制御します。
開発されたシステムは、電極を頭皮・毛髪の上から接触する脳波計を使って信号を捕えるので、外科手術は不要です。
さらに、システムが解析した脳波の解析結果をその場で確認できるため、
人間の意思とシステムのすり合わせをリアルタイムで行うことができます。
つまり、システムとコミュニケーションをとる“こつ”を、容易かつ効率的に習得できます。
電動車椅子にこのシステムを搭載し、脳波解析を検証したところ、
前進、左右旋回の3方向を95%の信頼度で制御することに成功したそうです。
また、これとは別に長岡技術科学大学工学部の中川匡弘教授らは、
人間の脳波を用いて電動車いすを動かすことに成功しました。
人間の「怒り」や「喜び」といった感情などを定量化できる独自の手法を用い脳波を解析、制御信号に変換して、車いすを動かすそうです。
事前に、被験者に「怒り」や「喜び」といった感情などを想起してもらい、その時の脳波のデータを取るそうです。
データ採取にかかる時間は一つの想起につき30秒ほどだそうです。
車いすの制御では、「怒り」だったら前進、「喜び」だったら停止というように、各感情に対応する車いすの動きをあらかじめ設定しておくそうです。
被験者の頭部に、16の電極を取り付け、車いすに乗ってもらい、
そこで感情を想起してもらい脳波を計測し解析します。
事前に採取したデータと照らし合わせどの感情かを識別し、車いす側に制御信号を送ります。